【東大阪・八尾の障害年金でお困りの方】障害年金の永久認定とは?
今回は、「永久認定」について、解説いたします。
障害年金には、「永久認定」と「有期認定」があります。
年金が決定すると、多くの場合、一定期間後に「更新」の手続が必要となります。(更新が必要なものを「有期認定」の年金と呼びます)
なぜ更新の手続が行われるかというと、決定した等級について時間の経過による変化がないかを確認するためです。
身体、精神の障害については、障害認定日または請求日の状態について審査、決定されますが、その後に変化が起きる可能性はゼロではありません。
日本年金機構では、障害の状態に応じて1~5年の期間を設定し、その都度更新を行うこととしています。
年金証書の右下に「次回診断書提出年月」に年、月が記載されており、その時期に更新が必要であることがわかります。(更新月は誕生月です)
一方、永久認定の場合は、更新の手続が不要です。年金証書には年、月ともに記載が無く、その代わりに「**」が記載されます。
永久認定になるケース
1 症状が固定し、改善・回復の見込みが無いと判断される場合
医療技術の進歩は予想を超える場合もありますが、残念ながら現代医療でも病状や障害の状態を改善させることが困難な場合もあります。
進行性の難病、切断、欠損などについては、永久認定となることが多くなります。
また1~2回の更新後に永久認定になる場合もあります。
2 高齢により改善・回復の見込みが厳しい場合
60歳以上で状態が安定しており加齢による悪化のみが想定される場合に永久認定と判定されることがあります。
3 人工関節や人工骨頭などの挿入置換の場合
人工関節などの挿入置換を行った場合、その部分については人工物であり通常は悪化の可能性が無いと考えられます。ですから、更新の手続の必要は無く、永久認定となります。
4 長期間にわたり障害年金を受給している場合
10年、20年と障害年金を受給している場合、疾病や障害によってはほとんど変化が無いことがあります。そのようなとき、有期認定から永久認定に変更されることがあります。永久認定になれば、もちろん更新は不要になります。
永久認定のメリット
・手続が不要になる
障害の状態にありながら更新の手続を行うことは、必ずしも簡単なことではありません。更新の手続が不要になるということは、年金受給者の負担の軽減になります。
・受給の安定性が増す
更新の手続き後に等級が下がる(=金額が減少する)、あるいは年金が支給停止になる、という心配が無くなります。障害年金は贅沢な生活ができるほど高額になることはありませんが、生活の底支え手段として重要な資金です。これが安定的に支給されるとわかれば、今後の生活設計に関する不安は小さくなるでしょう。
・医療負担が減る
更新のための診断書を医師に依頼するためには、当然ながらある程度のペースで定期的に通院し受診していなければなりません。日頃の通院の時間的・身体的な負担、診断書作成の費用(いわゆる文書料)など、受給者の負担が低減されることは間違いないでしょう。
永久認定は狙えるのか?
年金の請求手続において、永久認定を「狙う(意図をもって目指す)」ことはできるのでしょうか?
答えは、Noです。
病気や障害によっては、永久認定しか考えられない場合があります。この場合、「狙う」ものではありません。自然の成り行き、当然の結果です。
一方、どれほど頑張っても永久認定が困難な疾病や障害もあります。ここで「狙う」ような振舞いをしても結果は出ないでしょう。
したがって、年金請求の際は、その王道を行くのみですから、どんな場合も、以下のことを忘れないでください。
・診断書を医師に適切に作成してもらう(病気に関する情報を正確に伝わるように)
・病歴と日常生活は適切に申立書に記載する(障害が日常生活を支障する事実をできる限り具体的に伝える)
・各書類の不備を見落とさない(自分だけで難しい場合は社会保険労務士などへ相談する)
まとめ
障害年金についてご不明な点などあれば、遠慮なく社会保険労務士にご相談ください。
永久認定は、受給者の負担軽減などメリットがあるものの、それが叶うのは一部の場合だけです。
一方、受給者本人は望んでいなくても、ほぼ自動的に永久認定になるケースもあります。
永久認定か有期認定かに強くこだわるまでの必要は無いと考えます。
当事務所は初回のご相談は1時間まで無料で承っております。
時間のゆるすかぎり、病状や日常生活について伺います。
お気軽にお問い合わせください。
最終更新日 3週間
投稿者プロフィール

- 社会保険労務士
- 「受給資格のある方に、適切な障害年金を」を念頭に、請求をサポートしております。障害年金の請求をご検討中の皆様はぜひ当事務所にご相談ください。
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